もうわたしは我慢しない!見たいアニメを、見たいときに見る方法とは

『アオイハルノスベテ』1巻の感想 人繋がりて、どこへゆく

VODでアニメ視聴する人のためのブログ「あにまんど」の管理人(@anime_VOD)です(`・ω・´)

庵田定夏先生と、白身魚先生によるライトノベル『アオイハルノスベテ』第1巻を読んだので、感想を書いていこうと思います。

※一度読んだ人に向けて書くため、ネタバレ全開でいきます。未読の人は以下のネタバレなしバージョンをどうぞ。

黄金コンビ再び!『アオイハルノスベテ』がおもしろい【庵田定夏×白身魚】

『アオイハルノスベテ』第1巻

画像出典:公式PV

https://twitter.com/anime_VOD/status/1005500848418349056

https://twitter.com/anime_VOD/status/1005504891605823488

「ねえ他とは違う男…いえ、横須賀君」
「なんだ世界を変える女…大河内」

引用元:庵田定夏『アオイハルノスベテ』第1巻 33頁、ファミ通文庫、2014年。

↑ここめっちゃ好きwww

まっすぐな青春!

タイトルの通り、この作品の主題というのは「青春」なんだと思います。

裏表紙には「オールデイズ青春グラフィティ!!」という宣伝文句まであるからねw

高校時代なんてもう10年近く昔の話だから、高校を題材にした作品を読んでるだけでもう十分に青春のニオイがするんだけど、個人的にもっとも「青春してるなあ…」と感じるシーンがあります。

画像出典:公式PV

ここ、めっちゃ好き!

なんやこの挿絵!!神ですか!!!

葵が姉に詰め寄られてるところを、浩人が自転車でさらっていくんですよね。めっちゃかっこよかったし、そのあとお巡りさんの制止を振り切るあたりも青春やなあ…という感じ。

正論じゃねーんだよ。いま大事なのはルールじゃねーんだよ。葵と自分自身の気持ちなんだ。

そう言わんばかりに、坂道を疾走する。

葵をかっこよくさらっていったあと、砂浜にかっこ悪く転ぶところまでがワンセット。まったくもってスマートじゃない。

だがそれがいいんだ。

海岸に逃げ込んできた2人が、海に向かって叫ぶのも「青春」って感じだったし、海での2人の会話の内容も「青春」って感じだった。

MEMO
そんな海を背にして背水の陣の決意をした浩人と葵は、惰性でクソみたいな生活をしている20代後半の自分なんかよりも、よっぽどカッコよかったんです。

作中には「将来のため」とうるさい父が出てきますが、それに対する作者のカウンターパンチでスカッとしました。

大学に行くための、大人になる前の準備だとか洒落臭い。青春はもっと、自由だ。

引用元:庵田定夏『アオイハルノスベテ』第1巻 300頁、ファミ通文庫、

安心と信頼のアンダーテイカー

前作『ココロコネクト』同様に、主人公たちが通う学校には超常現象があります。今作『アオイハルノスベテ』の場合は<シンドローム>ですね。

しかし今作『アオイハルノスベテ』でも、やっぱり主題は「現象そのもの」ではない。確かに異能バトル的な演出は用意されてるんだけど、主題はあくまでも「人間」でした。

画像出典:公式PV

超常現象はあくまでも補助的な役割であり、メインのストーリーとしては、主人公たちの内面的な成長にひたすら焦点を当て続けています。

  • その超常現象と、どうやって向き合うか?
  • その超常現象が周りの人間にもたらす変化と、どう対峙するか?
  • 絶望的とも言える逆境の中で、困難にどう立ち向かっていくのか?

ヒトツナガリテドコヘユク。

前作のテーマ(というか原題)を、そのまま今作でも見ることができるんだ…という確信を、第1巻を読んでみて持ちましたね。

それから「さすが庵田定夏先生!」と感じたのは、相変わらずプロレスネタが登場したとき…です。

しかも今作では、主人公である浩人だけじゃなくて、木崎まひるもプロレス好き。

人物設定だけじゃなくてストーリーにも絡んできましたね。浩人はプロレスに着想を得た解決策を思いつき、実際にそれを成功させます。

アンダーテイカー流石かよwwww

となってました(いいぞ、もっとやれ

ここのシーンの美帆がめっちゃかっこいいんですよね。筋書き通りプロレスやるだけじゃなくて、筋書きにない熱い戦いを見せてくれて熱狂する。この一件であの子は大きく進化したに違いない。

画像出典:公式PV

…とまあこんな感じで、庵田定夏先生の「いいところ」が今作でも存分に発揮されているのは、一人のファンとして嬉しいところです。

ココロコネクトのやり直し

『アオイハルノスベテ』のもう1つのテーマは「やり直し」です。 たとえば第1巻の冒頭にはこんな問いかけが登場します。

じゃあ、もう一度高校生活3年間を生きられるとしたら、どうする?

引用元:庵田定夏『アオイハルノスベテ』第1巻 7頁、ファミ通文庫、2014年。

ところで「やり直し」と言えば、やっぱり前作に対する作者自身の「やり直し」でもあるのかな…なんてかってに想像してみたりしちゃいます。

しばらく妄想成分多めでお送りします

庵田定夏先生の前作『ココロコネクト』がアニメ化されたときに、完全な「とばっちり」で大炎上したことがありました 1

アニメ化の前には「京アニ制作で2クールアニメにすれば良作まちがいなし」との呼び声も高かったんだけど、炎上してしまった以上TVアニメが完結される道は完全に閉ざされてしまった。

MEMO
正直言って原作者にはまったく非がないことでした。しかし一度火がついてしまうと大多数の人々が流されてしまって、心ない言葉を浴びせてくることをあのとき原作者は感じたのだろうと思います…。

そして『ココロコネクト』は完結こそしたものの、やり残した想いがあったんじゃないかな。

だから同じようなテーマで、同じイラストレーターさんと組んで、もう一度「やり直し」をしてみたんじゃないか…なんて考えたくなる。

実は当時を思い起こさせるようなシーンも出てくるんですよね。

MEMO
ウワサに流されて、掌を返したように輪月症候群に否定的な立場を取るクラスメイトたちなんかは、当時のネット掲示板などで騒いでいた連中を想起させます。

さらに作中には、特定の誰が悪いわけでもないけれど、自分は不幸な境遇に追い込まれていく、そんな人物が数名登場します。

  • 3年後に死んでしまう 横須賀浩人
  • 姉の婚約者が死んでしまった 大河内葵
  • <シンドローム>に目覚めてしまった 岩佐美帆

特定の悪者がいればその人を恨むことができるけれど、誰も恨むことができないタイプの「不幸」というのは確かに存在します。

画像出典:公式PV

原作者の庵田定夏先生が、初めて世に送り出した商業誌でそんな体験をしたからこそ、この人物たちは生まれてきたんじゃないか…なんて想像せずにはいられません。

『アオイハルノスベテ』は庵田定夏先生による『ココロコネクト』の「やり直し」「上書き」なんじゃないだろうか。 そんなことも感じました。

これは俺による世界のリライトだ。 そして俺は、俺の運命さえも上書きする。

引用元:庵田定夏『アオイハルノスベテ』第1巻 207頁、ファミ通文庫、2014年。

衝撃のラスト

なんだかんだ言っても、一番衝撃的だったのはラストの一行でした。。

無事に『輪月症候群』の立場と、自らのクラス内での立場とを回復し、話の合う仲間もできて、ああよかった…と気を抜いていたところで、ぶっこんできましたね。

画像出典:公式PV

木崎まひる、一体何者なんだ…

スポンサーリンク

第2巻は…

葛藤、苦悩、成長ーー

そんな人間の成長ドラマを、第2巻以降も魅せてくれることでしょう。

人繋がりて、どこへゆく。


アオイハルノスベテ2電子DX版 (ファミ通文庫)

それではまた~ノシ

黄金コンビ再び!『アオイハルノスベテ』がおもしろい【庵田定夏×白身魚】
  1. ググれば出てくるけど、当時の正確な情報をまとめてるメディアは少ないですね。 ニコニコ大百科 が一番まともってどういうことやねん…